こんにちは、産婆の白ウサギです。
私は母性看護学だけでなく小児看護学も少しだけ担当しています。
先日、2年生の小児看護学方法論の演習で
ディストラクションツール(気分転換のためのオモチャ)を作ってもらいました
ディストラクションツールとは、
ちょっと子どもさんにとって、あんまり楽しくない
熱を測られる場面やちょっと痛い針を刺される採血などで、
患者である子どもさんたちに協力してもらうための気を紛らわせるオモチャのことです。
今回は、学生に作ってもらったオモチャを使い、
実習中の看護援助の場面を想定したロール・プレイング(役割演技)を行いました。
患者となる子どもさんの発達段階や処置などの場面を想定し、
それぞれ、子ども役、母親役、医師役、看護師役、看護学生役に分けて
セリフを考えてきてもらいました。
ディストラクションツールは小児看護学の実習で役に立つツールです。
健康なみなさんは子どものころ予防注射を受けに行く機会は
たまにしか無かったかもしれませんが、
入院されている子どもさんにとっては結構あるかもしれませんね。
2年生のみなさんは頑張って色々なオモチャを作り、シナリオを考えてきてくれました
オモチャは面白ければ良いと言うだけでなく、
口に入れたり、飲み込んでしまったりして喉に詰めたりしないとかいった
安全上の配慮が必要になってきます。
余談ですが、日本では日本玩具協会の「おもちゃ安全基準」に合格したオモチャは、
箱に「ST(エス・ティー)マーク」が表示されています。
自分たちの作ったオモチャが安全かどうかはみんなでチェックし、
その中から良いものを選んでもらいました。
わざわざロール・プレイング(役割演技)をやってもらう意味は、
たとえそのオモチャが素敵なものであっても、お母さんを含めて周りの大人たちも一緒になって
楽しく遊んでみないと患者である子どもさんには
上手く伝わらず遊んでくれない事もあるからです。
上手く遊んでくれないと気を紛らわすことも出来なくて
処置の場面で大泣き、大暴れなんてこともあるんですよね
今回の演習では協力的な子どもの患者さんばかりだったので、
楽しく無事に予防注射は終わったようでした
子どもたちとみんなで心から楽しく遊ぶことを実習でも大事にしていきたいと思います。